この度、業界を牽引するエルテック株式会社 代表取締役の峯尾氏
今のライブ・エンターテインメント業界に求められることとは何か
今後この業界のあるべき姿について、伺いました。



エルテック峯尾様
代表取締役
峯尾 輝男 氏

今のライブ・エンターテインメント業界において、各社に求められることはなんでしょうか?
 
エンターテインメント業界を広い意味で捉えれば、放送や出版など色々とあるが、
我々がこれから実施する展示会の『ProLight&ProVisual』でいうと、舞台関係を主力とした業界と捉えています。

ステージや舞台に関わる方々、例えば大道具さんや照明さん、PAさん、
さらに我々などを含めると大体60万人くらいいると言われています。
しかし、我々の産業形態というのは、職種としてまだ確立されていない。
産業的にどういうジャンルなのかが分類できないでいます。
そこでこの業界が振興・成長するために我々に求められることは、産業化的な分類を確立させることです。

コロナの流行があったことで、IT やIPなど所謂デジタル化との融合を図っていくことが
課題として浮き彫りになってきました。
特にライブビジネスに関していえば、アフターコロナでは、決してコロナ前の元通りには戻らないと考えています。
そこで各社に求められることは、このライブ・エンターテインメント業界とIT・IPといったデジタル化との融合を果たしていくことではないかと思います。決して今後10年20年ライブという市場が無くなるとは思わないが、
今までのようにチケットを販売・提供していくという形態は変わりつつあり、余暇産業としての市場規模は変わらない、
あるいは増え続けるとは思うが、我々が柔軟に市場のニーズを感じ取って、
事業を転換していくことが当面の課題になると考えています。

それを各社がしっかり捉えて、アフターコロナの業界を盛り上げるためにも、
この転換の時期に各社がしっかりとしたノウハウを培っていくことが必要だと思います。
■今後のライブ・エンターテインメント業界のありたい姿を教えてください。
昨年オリンピックの開催が伸びた時、
私たちとしては若い世代にオリンピックを経験させたかったという気持ちがありました。
我々はノウハウビジネスであるため、技術的な面で次の世代をしっかり育てていくという事が求められると思います。

また、今は所謂働き方改革の時代と言われています。
それは簡単な事ではないが、ライブビジネスという我々の産業そのものが働き方を今一度捉えなおして、
若い世代がしっかり働ける、あるいは次の世代が豊かな生活に結び付くような働き方を確立させていくことが
大きな命題だと思います。これを無くしては、この業界の人材が育っていかないと思います。
そこを踏まえてアフターコロナに打って出ていかないといけないと思います。
■来年2月のProLight&ProVisual2022をどのように成功させていきたいでしょうか
働き方を捉えなおすという事、ノウハウを持った人材を育成するという事をお客様に発信していくとう場として、ProLight&ProVisualのような展示会は一つの契機として一番良いと思っています。
ですから、業界の皆様の様々な意見を集約しながら、インセンティブな部分も盛り込んで、
お客様に対するメッセージを発信できる展示会を創っていくという意識が必要だと思います。

ProLight&ProVisualが業界のメッセージを発信する良いきっかけの場として、
今後も続いていけたら良いと思っています。
それを目標に、業界の皆様がアイディアを出し合ったり、色んな力を集約していけたら良いと思っています。